こんにちは!名もなきセラピストちゃんです。
本日も、私のブログ「セラピスト下剋上日記♡」を読んでくださってありがとうございます。
最近、接客のお勉強としてちょっとずつ読んでいた“サービスの合言葉「お客様に真剣」ですか?”という本。
とても勉強になったので、レビュー記事を書いていきたいと思います。
最近少しずつ読んでる本
— 名もなきセラピストちゃん (@nanasitherapist) May 18, 2021
“普段はあまりお金を使わない人に、カードが使えない不便さはわからないでしょう。そしてお金をもらって食事を提供してばかりいる人には、お金を払って食事をする私たちの気持ちもわからないでしょう ”
という文章が耳に痛い(´-ω-`) pic.twitter.com/KGkqGzZEgC
♡“サービスの合言葉「お客様に真剣」ですか?”
この本は、「カシータ」という、東京・青山にあるレストランのオーナーである高橋滋さんという方が書かれています。
レストラン「カシータ」は、世界各国から多くのお客様が訪れており、驚異的なリピート率のお店なのだそうです。
そんな「カシータ」オーナーの高橋滋さんは“お客様目線の達人”と呼ばれ、様々な企業からの依頼で講演に飛び回り、「カシータ」もガイアの夜明けなど多くのメディアに取り上げられているそうです。
そんな“お客様目線の達人”であり、“サービスのプロ”である高橋滋さんが書かれている本書。
高橋さんの体験談を織り交ぜながら。「★普通の人の対応」「★★仕事に真剣な人の対応」「★★★お客様に真剣な人の対応」という3つの対応をわかりやすく紹介してくれています。
この、「★仕事に真剣な人の対応」と「★★★お客様に真剣な人の対応」というところがキモ。
今ひとつお客様のリピート獲得で結果が出ない人って、仕事に真剣で、もっと知識や技術を磨こう!って頑張っている人は多いと思います。私もそう。
でもここで、「もっとお客様に真剣になろう!」という目線が加わると、頭ひとつ抜けるというか、行き詰まってたところから抜け出せるんじゃないかなって、とても感じました。
本から引用しながら、もう少し詳しく紹介していきたいと思います!
♡お客様の気持ちを知っていますか?
食事の最中、ご主人はこう言っていました。
「忙しくて、普段ほかの店に食べに行く暇はなかなかないですね」
そうでしょう。普段はあまりお金を使わない人に、カードが使えない不便さはわからないでしょう。そしてお金をもらって食事を提供してばかりいる人には、お金を払って食事をする私たちの気持ちもわからないでしょう。
高橋滋 サービスの合言葉「お客様に真剣」ですか?/かんき出版 p.88より
この文章を読んだ時、グサッと胸に刺さりました。
これは飲食店での高橋さんの体験談ですが、色々なサービス業にそっくりそのまま当てはまるところですよね。
もちろんリラクゼーションマッサージ業も同じです。
前々から、指名リピート率が高いセラピストさんは、自身もよくマッサージの施術を受けに行く人が多いなぁと感じていました。
私も、マッサージを受けに行くと、お客様の反応が少し良くなったり、指名が返ってくるようになるなぁとは感じていて、もっと受けに行った方がいいよなぁとは常々思っていたのですが、
当時は若くて疲れにくかったこともあったし、実際のところ体の疲れはマッサージを受けるよりもちょっと自分でストレッチしたりする方が効果的だなと思っている節があり、マッサージという形の残らないものに対してお金を払うのに積極的になれないでいました。
もうアホすぎますよね。
自分で施術を受けに行くことが、自分が提供するサービスや施術のクオリティを上げて、指名リピート率をアップさせる可能性があることになんとなく気づいていたのに、気づかないふりをしてたんですよね。
それでいて、『自分の指名リピート率が伸びないのは、根本的にマッサージを受けるのが好きという気持ちがたりないからかも…。』とか『辛かった体がマッサージで劇的に回復した!みたいな体験がないからかも…。』みたいなことばっかり考えてました。
まぁ、間違ってもないんだけど、ちょっとズレてるし、そんなんで思考停止してるよりは、お金を惜しまず施術を受けに行ったほうが良かったなーと、今になって本当に思いますし後悔しています。
そして、受けにいかなかった理由の大きな部分が『疲れをとるならマッサージよりもストレッチ』というところだったのですが、これって技術的な部分にしかフォーカスしてなかったなぁと感じました。
技術的な部分にしかフォーカスしてないから、施術を受けにいくよりもマッサージのスクールやセミナーにお金や時間を使いたかったし、指名リピート率の伸び悩みは『技術不足』の一択だと思っていたんですよね。
そう。そうしてお金をもらって施術を提供しているばかりの私には、お金を払って施術を受けるお客様の気持ちが少しもわかっていなかったのです。
グサッときますねー。
指名リピート率が伸び悩んで、接客がダメなのかも?と思わなかったわけではないのですが、何がダメなのか?何を改善したらいいのか自分ではわからないんですよね。
それもそのはずでした。
自分が施術や接客を受けにいかないと、どんな施術や接客が嬉しくて、どんな施術や接客でガッカリするのか、わかるはずがないんですよね。
比較対象がないですから、自分がどうしたらいいのかわからないし、自分がどうなりたいのかさえもわかっていなかったと思いました。
反省。。。
リラクゼーションなんてさほどお給料がいいわけでもないですし、現在のコロナ禍でいつも以上に財布が寂しかったりしますが、激安店でもなんでもいいから、とにかく自分も施術を受けにいこう!と思いました。
ちなみにホットペッパービューティーでは、『スゴ腕の施術者がいるサロン』という検索カテゴリーがあります。
ホットペッパービューティーで、「スゴ腕の施術者がいるサロン」を検索する
全部はなかなかいけないけど、見てるだけでも面白いです。
♡本当にお客様に感謝が伝わっているのか?
私はその時、ほんの数時間前にザ・リッツ・カールトン大阪からタクシーに乗って出かけた時のことを思い出していました。エントランスにいた数名のスタッフは、私の車が見えなくなるまで見送ってくれました。
私はこのサービスを受けるために四万円の対価を払っています。リッツのスタッフは四万円をいただいていることに感謝の気持ちを持っていてくれます。そして彼らはその感謝の気持ちをいつも言葉に変えて、右足に乗せて私に伝えてくれています。
(中略)
お好み焼きを食べる前に行ったイタリアンレストラン。
シャンパンとワインを楽しんで私たちは八万円強を払いました。
ただし、私はこのレストランで何一つ感謝の気持ちを感じることがありませんでした。
頼んだものが頼んだだけ出てきて、食べて飲んだ分がそのまま予想通りの請求になり、無機質な言葉のやり取りの中で支払いが終わる。このレストランのスタッフは、お客様から八万円をいただくことに、本当に感謝の気持ちを持っているのでしょうか?
高橋滋 サービスの合言葉「お客様に真剣」ですか?/かんき出版 p.158より
これもまたね。
耳に痛いような文章で、とても考えさせられました。
私は指名リピート率が伸び悩んでいるというところが、かなり自信のなさになっていて…。
施術が終わった時お客さまに、『お金を払っただけの価値があったな』と思ってもらいたいなと、常日頃から思っています。
でも、一流のサービスを提供している人たちは、目線が違いますね。
『お金を払った価値を感じてもらいたい』ではなくて、『お金を支払っていただいたことに対して、感謝できているか?そしてそれをお客様に伝えられているか?』というね。
本当に目からウロコですわw
大手のチェーン店のようなところで働いていると、ある程度のお給料は保証されているし、お店が集客してくれているおかげで、指名客がいなくてもお客様はいるわけで…。
歩合で働いていたり、自分でお店を構えてやっている人に比べると、やっぱりお客様に対する感謝の気持ちって気薄になってしまいますよね。
まぁでも多分、技術面にフォーカスしすぎちゃってる私のような人でも、感謝の気持ちがゼロ…ってことはないと思うんですよね。
書籍中の、高橋さんが八万円払ったレストランでも、感謝の気持ちはもってると思うんです。
でも、感謝の気持ちがちゃんと伝わっているのか?というところで、リピート率として差がついてしまうんだろうなと感じました。
私は以前働いていたお店で、WEBにセラピストの写真を載せたいということで、一人一人プロフィール写真を撮るお店で働いたことがありました。
正面からではなく、ちょっと上からとか横からのアングルで、施術風景の写真を撮影してもらいます。
『写真うつりが悪いんだよなー』っていう自覚のある人だったらわかると思うんですけど、精一杯の笑顔をカメラに向けたつもりなのに、見てみると全然笑えてなかったり、苦笑いになってしまっていたりすることって結構多いんですよね。
私が撮ってもらったプロフィール写真もそうでした。ぎこちない顔…。
自分では笑顔のつもりなのに、笑顔に見えてないんです。
特に、上からのアングルだったりすると余計に。
そんな時どうしたらいいか?というと、答えはひとつしかなくて、『もっと笑う』これだけなんですよね。
もっと大袈裟に、もっと広角を上げて笑顔を作るんです。
こうすると、ようやく『笑顔の人』という印象になります。
急に写真の話をして意味不明だと思うんですけど、これって写真だけの話ではないと思ったんです。
笑顔で接客しているつもりでも、お客様から見ると、写真にうつったような顔をしているかもしれないんです。
怖いっw
だから、接客する時も、少し大袈裟な笑顔を心がけないといけないなーと思いました。
さらに、笑顔のつもりでも笑顔になってない。
だけじゃなくて、感謝の気持ちを伝えているつもりでも、全然伝わっていない!ということがあるかもしれません。
昨今サービス業に携わっていたら、どこかしらで接客研修のようなものは受けていると思いますし、『いらっしゃいませ、ありがとうございます』なんていう言葉は、当たり前に出てきますよね。
この、マニュアルのような『いらっしゃいませ』と『ありがとうございます』を口にすることで、感謝の気持ちを伝えているつもりになっていたなーと、今回この本を読んでめちゃめちゃ反省しました。
感謝を伝えるという部分も、笑顔と同じで、少し大袈裟なくらいが丁度良いのかもしれません。
♡良いサービスは練習で鍛えることができるのか?
もちろん、歩いているときに前の女性がマフラーを落としたのを、すぐにパッと認識しました。まず「拾おう」と思いました。
ところが、彼女の隣には男性がいて、二人は明らかにカップルです。
「私が拾ってもいいんだけど、きっと彼が拾うんじゃないかな。で、こんな仲のいい二人の間に入って私が拾うと、何か変じゃないかな」
そう私が頭のなかで考えているうちに、自分の思いを右足に乗せた男がいました。
リコ氏です。
私が瞬間に頭の中で様々な思いを巡らせている間に、彼は何も考えない。落ちたマフラーを、パッと拾って「はい、どうぞ」と片言の日本語で。
(中略)
なぜ自分はそこで躊躇したんだろう。落ちた、拾う、どうぞ。これでいいじゃないですか。
高橋滋 サービスの合言葉「お客様に真剣」ですか?/かんき出版 p.192より
さて、この文章では、ついつい高橋茂さんに親近感を持ってしまいました。
特に私のようなコミュ障タイプの人ならわかってくれると思うのですが、『相手のことを考えるあまり、何もできない』みたいなことってありませんか?
マッサージの接客で言うなら、『何度も力加減を聞かれるのが鬱陶しいと思うかもしれない』とか。まぁそれ以外でも『○○をしたほうがいいかもしれないけど、でもお客様は嫌かもしれない』みたいな感じで、結局何もできないようなことって心当たりがあるなーって方も多いと思うんです。
私はめっちゃ心当たりあります。
以前は、これが私なりの優しさなんだと勘違いしていましたが、違ったんですよね。
これってただ、私がカッコつけたいだけだったんです。
お客様に声をかけずに自己判断してしまうのは、私が自信がないからなんですよね。
体の反応の仕方によっては、力加減はまめに聞いた方がいいに決まってるし、お客様がどんなに眠そうでも、必要なら声をかけたほうがいいし、どうしたらいいのか迷ったら、お客様にちゃんと聞かないといけないなーと、最近は心底そう思います。
頭の中で考えて何もしないよりも、何かあったらすぐにお客様に声をかける。
お客様に指示されているセラピストさんは、これがちゃんとできているなーと感じます。
さて、この章は、『身体が勝手に動いてこそプロである』というタイトルでした。
頭の中で考えて自己判断するよりもお客様にパッと声をかけるって言うのもそうだけど、
大袈裟なくらいの笑顔とか、大袈裟なくらい感謝の気持ちを伝えるとか、
売れっ子さんは普段からそんな感じで、笑顔も感謝も声かけも、無意識のレベルでやっている当たり前のことのように感じます。身体が勝手にいい接客をしているのです。
それは元々の性格の違いが大きくて、根暗でコミュ障属性の私には難しいことだと諦めモードでいましたが、
難しくても、訓練することで身につけることができるのだったら、身に付けたい!と思いますよね。
書籍中には、気配りの基本は会話であり、それはすなわち心のキャッチボールであるとも書かれていました。
そして、練習して投球を磨けば、的確に返せるようになります。と。
的確に返せるようになると言うのは、キャッチボールそのもののことではあるのですが
こころのキャッチボールの練習は、どこに投げたらお客様がボールを取りやすいか?と言うのを第一に考えることがまずスタートラインだそうです。
確かに、キャッチボールというのはラリーが続かないといけませんから、自分の得意技を披露して、自分の格好良さを見せることばかり考えてたらうまくいきませんよね。
当たり前のことなんだけど、『お客様に真剣』と言うのはそういうことなんだなぁと感じました。
取り敢えず、笑顔と気持ちの良い挨拶くらいは身体が勝手にやってくれるレベルまでに持っていきたいなーと、とても思います。。
♡“サービスの合言葉「お客様に真剣」ですか?”のブックレビューまとめ
この本では、具体的なエピソードを元に書かれているので、自分を省みたり、考えさせられたり、接客について参考になるところが本当に多かったです。
- まず一つに、自分もサービスを受けていないとお客様の気持ちはわからないと言うこと
- 感謝の気持ちは、伝えているつもりでも全然伝わっていないかもしれないと言うこと
- そして、身体が勝手にいい接客をしてくれるくらい、普段から気をつけようってこと
- あと、すごく大事なことは「仕事に真剣な人」と「お客様に真剣な人」は全然違うと言うこと。
この本を読んでいて、最初の方はね、
『うわ、こんなお客さんめっちゃ嫌だなー』って、すごく思っちゃいました。
お酒の仕入れ先に何百万円も商品代金を現金で持ってこさせて、お礼を言わせるくだりとか、とても面倒な人だなーと思ってしまったし、恐怖を感じた(笑)
でも、この本に書かれてること真剣にやったら、やっぱり頭ひとつ抜けるだろうなーと思ったし、これをやるかやらないかが、アマチュアとプロの違いなんだろうなーと考えさせられました。
私も自分の接客サービスを省みて、笑顔とか挨拶とか感謝とかね、すぐできる部分はすぐに直していきたいなーと思います。
自分の接客を見直したいなーと言う人には、おすすめできる本だと思います。